まずは全体を地図で見る
ネットワークは、個別の設定だけを見ると迷いやすい領域です。最初に「どこをつなぐか」「どこで分けるか」「どこで守るか」「どの経路で流すか」を整理します。
章一覧
会議資料や顧客説明では、全体像 → 接続方式 → Hub-Spoke → BGP → 通信制御 → 運用の順で説明すると伝わりやすくなります。
全体像:Landing Zone とネットワーク
Landing Zone のネットワークは、接続方式、分離、経路、通信制御、運用をセットで考えます。個別サービス名から入る前に、全体の役割を地図で確認します。
→ 2WAN / 接続方式:ER・VPN・vWAN
ExpressRoute、VPN、Virtual WAN はどれも接続の選択肢ですが、目的が異なります。大切なのは、拠点数、帯域、SLA、運用体制に合わせて入口を決めることです。
→ 3vWAN と Hub-Spoke の使い分け
vWAN はマネージドな広域接続の集約、Hub-Spoke は自前で細かく制御する VNet 中心の構成です。どちらが正解ではなく、規模と運用方針で選びます。
→ 4Hub-Spoke 型ネットワーク
Hub は共通機能と入口、Spoke は業務システムの置き場所です。Gateway Transit、UDR、Firewall 経由制御をセットで設計します。
→ 5オンプレと Azure をつなぐ / BGP
BGP はルーター同士が経路を自動交換する仕組みです。Azure 側の有効なルートに大量の経路が出るのは、ExpressRoute やオンプレミス側から学習しているためです。
→ 6有効なルートと最長一致
VM の通信で使われる経路は、システムルート、UDR、BGPルートなどを合成した有効なルートです。0.0.0.0/0 は最後の受け皿で、より具体的な経路が優先されます。
→ 7FW・UDR・NSG の役割
NSG は許可・拒否、UDR は経路変更、Azure Firewall は集中検査です。それぞれの役割を分けて設計すると、意図しないバイパスを避けやすくなります。
→ 8運用ポイント / DR・監視・標準化
ネットワークは障害時に説明でき、切替できることが重要です。有効なルート、Next Hop、ログ、DR手順を平時から残します。
→説明で使う基本メッセージ
今回のように有効なルートや BGP が絡む場合、まず以下の3つを共通認識にします。
ルートテーブルだけでは足りない
VM が実際に使うのは、有効なルートです。UDR、BGP、システムルートが合成されます。
最長一致で決まる
0.0.0.0/0 より、/24 や /16 のような具体的な経路が優先されます。
BGPは自動広告
対向ルーターから受け取った経路が、Azure 側に Gateway Route として見えることがあります。
参考資料として使う想定
このページは、顧客説明・設計ディスカッション・社内レビューの入口として使う構成です。詳細設計では Microsoft Learn と現環境の有効ルート、Next Hop、BGP広告経路を必ず照合してください。